伝統文化の継承について(奥州市黒石寺蘇民祭中止は対岸の火事か?)

蘇民祭(そみんさい)とは

ーーー以下「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」最終更新 2024年2月21日 (水) 17:28 から引用ーーー

蘇民祭(そみんさい)は、岩手県を中心に日本各地に伝わり1000年以上の歴史を有する裸祭りである。岩手県内では毎年1月から3月にかけて複数の蘇民祭が行われ、岩手の蘇民祭の名称で国の選択無形民俗文化財として選択されている。最も著名なものは、日本三大奇祭ないし日本三大裸祭りに挙げられる奥州市の黒石寺蘇民祭である。

ーーーーーーーーーーここまでがウィキペディア (Wikipedia)の引用部分ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その中でも最も有名である奥州市の黒石寺蘇民祭が残念なことに
関係者の高齢化や担い手不足の要因から、2024年の開催を最後に1000年以上の歴史の幕を閉じることを住職が発表されました。
(2025年から伝統を継承するため護摩祈祷を続けていく方針だそうです)

これは対岸の火事で岸和田祭りに全くあてはまらないことなのでしょうか?
デジタルな数字で抑えている訳ではないので私の感覚になりますが、昭和後半~平成初期の映像と最近の映像を比較すると、あきらかに曳き手の人数・法被を着て参加している人数が減っているように感じています。

以下は平成11年と平成29年上町の修理入魂式の6時少し前の様子です。

平成11年(1999年)5月16日 上町修理入魂式


平成29年(2017年)4月2日 上町修理入魂式

いずれも6時前、町内から南海本線を下ってきたところですが、青年団の曳き手が明らかに減少しています。
上の写真は3列びっしり写真の手前まで詰まっていて、その先まで青年団で占めています(写真に写っていないとこもまだ青年団)。下の写真は青年団綱の綱の内側は上の写真ほどビッチリ詰まってはおらず、写真には既に高校生女子や少年団まで写っています。一例として上町の写真で比較しましたがこれはほとんどの町にあてはまる状況です。これが昭和後期と今との比較をするともっと著しい差がでてると思います。「まあこれだけいればまだ十分曳ける。」「これくらいのほうが危なくない」「他の地区から見れば恵まれている」といった声もありますが本当にこの先、大丈夫でしょうか?

岸和田市の祭り状況は大きくわけて3つの地区に分類できると思っています。

旧市のように「昔から家があって、新規に家を建てる土地はあまりないが、住んでる人数以上の若者が参加してきた地区」
八木地区のように「少し宅地に伸びしろがあって世帯数は増えてきているが参加者が逆に減ってきている地区」
もう少し山手で「世帯数そのものが減ってきて人口が減ってきている地区」
伝統文化の継承のためにはそれぞれの地区で状況に応じた対策を実施すべき時期にきていると思っています。私は昨年末から池尻町の保存会に参加していますので池尻町の祭りを継承していくために後継者育成方法と運営費用捻出の方法について池尻町の保存会に提案していく予定です。上手くいくかはわかりませんが(たぶん上手くいかないことのほうが多く、良い結果がでるにしても時間がかかるだろうしその効果はわずかなものかもしれませんが)、その検討プロセスや既に各町で取り組んでいる対策など今後不定期に「伝統文化の継承について」というテーマで取り上げていこうと思っていますので参考にできるところは参考にしていただき、逆に意見や助言、アイデアなどいただけると助かります。「特に若い子からおっちゃん今はそんなん違うねん、こうやねん」という意見を聞かせてもらえると助かります。伝統文化の継承はみんなでしていくものなので一緒に継承していきましょう。

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