令和3年10月17日 春木町新調地車入魂式・お披露目曳行(引渡し編)
令和3年10月17日、和泉市春木町新調地車の入魂式とお披露目曳行が行われました。今回は藤本工務店内で行われた引き渡し式の様子を中心に記事を書かせていただきます。
4時過ぎに藤本工務店に行くと、すでにお祓いが始まっていました。
祝詞奏上
コロナの影響で入魂式の予定が延び延びになりましたが、ようやくこの日を迎えることができました。関係者は感無量でしょうね。
清祓い
玉串奉天
撤饌
昇神の儀
榊をだんじりに取り付けています。
お祓いが終わり、これから引渡し式です。
引渡し式が始まりました。
藤本工務店 藤本棟梁ご挨拶。この春木町の地車が出世だんじりとなります。
次は木下彫刻工芸の木下健司さんのご挨拶。
春木町の先代だんじりの彫刻をしたのが木下舜次郎さん。それに負けない作品を、並ぶような作品をとかなりプレッシャーを感じていたそうです。偉大な祖父を持ったが故に、常にプレッシャーとの戦いを強いられているようです。また今回は藤本工務店の出世だんじりということで、さらに大変だったかと思われます。
ちなみに余談となりますが、こちらが春木町先代地車の土呂幕正面「富士の巻狩り 新田四郎忠常の猪退治」の場面で木下舜次郎さんが描いた下絵です。昭和10年新調ですから昭和初期に描かれた下絵ということになります。
春木町の新調だんじりの彫物撮影もしていますので、彫物特集はまた後日させていただきます。
藤本棟梁から新調委員長に番号持ちが手渡されました。
新調委員長が番号持ちをだんじりに取り付けました。
番号持ちは建御雷神と鯰
続いて前梃子が藤本工務店から町会長と曳行責任者へ手渡されました。
町会長、曳行責任者から前梃子係に前梃子が渡され、前梃子係がだんじりにセットしました。
新調委員長のご挨拶。今まで色んな町の地車新調委員さんと会話する機会がありましたが、みなさん非常に勉強しており、大変なご苦労をされてきました。春木町の新調委員長さんとは挨拶程度の会話しかできておりませんが、大変なご苦労をされたことだと思われます。
春木町から藤本棟梁、木下健司さんへ花束が贈呈されました。
鏡開きです。
町会長による乾杯発声
だんじりを少し前に寄せました。
大工方も屋根に乗りました。出発の時まで後わずか。
シャッターの前で纏の感触を確かめていました。
この後、中に入っていた関係者の一部の人も一旦外に出ました。また引き渡し式開始時にはいなかった中学生以下の子供たちも外に集まっていました。
あいにくの雨ですが、春木町の多くの曳き手たちとギャラリーがシャッターが上がる時を待ちました。
いよいよシャッターが上がりだしました。多くの人はどきどき、そわそわしながらこの時を待っていたでしょう。
纏が前に立ち、その後ろにだんじりが見えます。ひなだんには町会長、曳行責任者、新調委員長、藤本棟梁の4人が乗っていました。
新調だんじりの全容が現れました。町民にとっては、子供が産まれた時のような感動、あるいはそれ以上の感動だと思います。子供は夫婦の頑張りでできますが、だんじり製作に当たっては町民、祭礼関係者、工務店、彫師、装飾品関係など百人を超える人々の苦労や協力のもとで出来上がります。その分、感動も大きいのだと思います。
纏が誇らしげに振られています。
さあ、後は出発の時を待つばかり
引き取り曳行編へ続く