【伝統文化継承】後継者不足について考える(危機感の共有)

(広告)

 

祭りの後継者不足について悩んでいる地域も多いかと思います。私が参加している池尻町でもやはり同じように後継者不足に悩んでいます。以前にも少し書きましたが各町の状況は違い、対策は異なるとは思うのですが私が池尻町保存会でやっていく作業プロセスや考え方で参考になる部分もあるかもしれませんのでブログで記載させていただきます。

まずは祭礼関係者における「危機感の共有」が必要かと思います。

下の表は国勢調査結果表(岸和田市の図書館で借りました)と岸和田市ホームページに公開されている資料を元に私が住んでいる池尻町の人口推移を調べてみました。
(青年団世代の16~25歳で集計したかったのですが、資料の集計が下記の単位だったのでその数字で語らせていただきます)

池尻町男性人口推移

(私が青年団に所属していた昭和後期は青年団が200人を超えており、当時の参加率は私の記憶では80%を越えて90%近い数字だったと思います。正確な団員数の記憶・記録がないので仮に200人だったとした場合の参加率が上の数字です。)

池尻町の人口推移は昭和50年から平成17年までは池尻町全体で男性人口が増加し、平成17年をピークに人口は減少化傾向にある。ほぼ青年団に含まれる15~24歳の10年の男性人数に着目すると平成2年をピークに減少化傾向にある。現在その世代の男性は234名居住しており、青年団の参加率は26.5%となっている。青年団の参加年数を13年にしていること、他町の参加者もいることを考慮すると25%程度の参加率と推測される。もし今の状態で10年の時が流れ、現在の5~14歳の158名のうち今と同じ26.5%の男性が青年団に入るとすると10年後は青年団が42人になる計算です。鳴り物、追い役は綱を持たないので、今の状態で10年経つと青年団30人程度で綱を曳く時代がやってきます。

10年後にそのような事態にならないように「今のうちから対策しておくことが必要」です。

その時になってあわてて対応しても間に合わないので今からできる対策を実施していく必要があります。「そんなあたりまえの事わかってるわぇ!」かもしれませんが、数人がなんとなく感覚でわかっているのではなく、できるだけ多くの人が

「危機的な状況はすぐそのまで迫っている」ことを共通認識することが重要です。

このようにデジタルな数字で表現することで、より課題が明確化され共通認識し易いと思いますので自分の町の数字を見てみてはいかがでしょうか(岸和田旧市はもともと住んでいる若者より参加者のほうが圧倒的に多かったので他の切り口での分析が必要です)?池尻町は岸和田市の中でも人口が多いほうで池尻町ですらこの状態ということは他町はもっと危機的状況だと思われます。「えっ、そんなヤバイの?」て多くの人が認識すると思います。その結果、何か対策を実施しないといけないと思ってくれる人が増え、活動の推進力になると思います。地域課題ですので地域の人をうまく巻き込みながら推進していくことが必要だと思います。

池尻町の場合はさいわいなことに町の規模が大きいので

池尻町在住の若者の「青年団参加率向上」させることで「後継者不足」を解消することが可能です。

池尻町在住158名の参加率を60%まで引き上げることができれば(ハードルはかなり高いですが)団員95名となります。その「青年団参加率向上」に向けた具体的な活動はこれからです。簡単に解決するような問題ではなく今後、各祭礼団体と協力しながら試行錯誤しながら実施していくことになります。おそらく各町では青年団に入ってもらうため、子供に興味を持ってもらうために、だんじりに触れる機会を増やしているのだと思いますが、人口推移、入団率の低下を鑑みたときにそれだけで十分でしょうか?参加しない原因はいろいろあるかと思うのでそれらの原因分析(例えば、金、人、時間、行為などの切り口で参加しない原因を調査する)をして優先度の高いものから順次実施していくことが必要だと思います。「既に実施してるわぁ!今ごろ偉そうに言うなぁ!」かもしれませんが遅ればせながら我々が考え、実施していく中で気づいたことは今後記事で書こうと思います。逆に既に実施済みの取り組みで教えていただけるものがあれば情報をいただけるとありがたいです。「青年団に入らない原因」「青年団を増やす対策」についても分析・試行中ですが、内容がまとまりしだい順次ブログに書いていこうと思っています。

Follow me!